日々、残業で業務をこなす。 企業にとってのメリットはあるのか?
ふと普段購読しているブログで同じような時期に、残業 に対して語られていた。
ぱっと読んだ感じでは、相反することが語られていると思ったのですが、実は同じようなことを語ってることに驚きを感じました。
stargazer-myoue.hatenablog.com
http://blog.asimino.com/entry/Overtime-hateful
さて、今回はこのふたつの記事を読んで、現在中間管理職の立場でいる私の考えをシェアします。
ふたつのブログで語っていること
多くの企業では、私が働く会社のようにワークシェアリングを導入する前にやらなければならないことがたくさんあると思います。それらの問題を全て解決したとしても、働く人全ての価値観が『お金<自由な時間』にならなければ、ワークシェアリングの導入は難しいでしょう。 残業を減らす最も最短の方法は、企業を変えることではなく、私たちの価値観、つまり、お金より大切なものがあることに気づくことではないでしょうか?
残業が減る=給料が減る と思っている人は、考え方を改めたほうがいいと思います。ここでも語られているのは、ワークシェアリング導入するときは、給料が減るという説明ではいけない ということに感じられました。
ただ思うに企業が常習的に残業を命令しているからこそ、出てくる発想なんだろう。 とも思いました。
そもそも私は子どもがどうたらという前に私はもう金輪際残業をしたくない、絶対にしない。「残業をしない」ことの優先度は私の中でかなり高くなってきている。定時帰りは幸福に直結する。残業なんかに平日の夜に家族で食事を取る時間を奪われてはいけない。
こちらでは残業は一切したくない と語っています。 ただどうも読んでいくと残業代が給料に事前に組み込まれているような感じも受けました。 これによって、残業の意味が見出せなくなり結果、
残業しないことによって、プライベートが充実できる という結論に至っています。
いずれにしても残業=あまりいい印象ではない と思っているのは共通の認識だと感じました。
企業側が考える事
「企業が」と書きましたが、正確には管理職が考えることです。
私の会社も現在、人員不足が問題となっており、本来こなすべき業務を外注委託に頼っているところもあります。結果的に、今の業務内容が手一杯になっており、新しい業務拡大や改善ができない状況になっています。当然、場合によっては残業も指示しています。 ただこれも現状維持するための残業です。 これでは企業としても成長することができません。
管理職が考えることは、ずばり 現状の勤務状態で成長が望めるのか? ということだと思っています。
残業というものは、完全に工数(Man Hour)が足りてないから実施する作業です。
残業はどのように指示していくのか?
指導が厳しくなるときは仕事を依頼する時点で謝る とはいえ、忙しいときは成長や強みよりデッドラインを優先せざるをえません。 そういう時は、 「今回の仕事は納期が目の前で成果物をすぐ出す必要がある。だからいつもより厳しいコメントをつけると思う。君の成長を蔑ろにして申し訳ない。今回に限って、いろいろ言われても気にしないメンタルで挑んでいただけないか」とお願いします。
当然、会社勤めしていると締め切りがあったりして、どうしても予想期間と実際できる期間が異なることはあります。 予想時間を管理しているのは、管理職ですので現場側に処理を依頼するのです。
どうしても間に合ってない現状から、管理職側はいそいで厳しい対応をすることがあります。(私もそうです)この場合は、まずは誤ってからお願いする。 ということが非常に有効だと感じました。 現場からしたら納期順守しないとどうなるか? なんて正直、そこまで重要に思われていないことがあります。 管理職側のエゴだったりします。 だからこそ、お願いするのです。 最近になって、残業命令書という文言が、「上の立場からの指示だから従え」という一方的な形を作ってしまってるのではないか? と思ってたりします。
もっと楽に仕事できないか検討する
昔、上司から言われたセリフに、「1歩1秒として考えろ」と教えてもらったことがあります。 私の職場はデスクワークと現場職に分かれています。 状況によるのですが、
・パソコンからマルチプリンターにいって、スキャン、印刷をする
・毎回、現場で使う書類を、現場ではなく事務所に保管している
・整理整頓という名目で、何でも部屋に梱包して収納している
このような状況がありました。 実際に、観察してみると非常に歩いている社員が多いにびっくりしたことを覚えています。これはそれぞれ、
・新しくスキャナー、印刷機を導入する。
・現場に書類保管棚を設定し、見やすいようにキャスター付きにする
・よく使うものは、部屋に入れるのではなく現場に棚で置く
といった設備投資で解決するのです。 人件費の1歩1秒を削減するために設備投資する。 より効率的になることで、業務に集中できる環境通リというものは重要です。
これは大げさに書いていますが、普段から楽に仕事するには? を考えることが大事です。 ムダを省くということ大変な感じがしますが、「もっと楽をしよう」では感じる印象が異なりますよね。 結果としては、効率をよくして工数を下げるということをしているだけなんです。
上司に増員の提案する
今ある状況から工夫もしました。 ただそれでも常習的に残業をするような状況であれば、増員を提案しましょう。私からすれば常習的に残業しているなんて異常です。 常習的に工数が足りていないなら、人を増やして工数を稼ぐしかありません。
この場合、工数の工夫はすでに実施済みであること。なぜ増員が必要なのか? をエビデンスと共に説明しなければなりません。上司をうならせる資料を作りましょう
こうやっていって 職場環境を改善することこそ、管理職の仕事です。今の工数が適正なのか? もっと必要であれば必要な理由を明確化する。 こうして、今の残業が妥当なものなのか、どうかも説明できると思います。
・有休取得率も上がることができる
・残業が日常的ではなくなる
・新たな業務や経費削減策を実施していける
このような内容を考えて、説得していくのです。
だいぶ話が逸れてきましたが・・・では、日常的に残業をするっていうことにメリットはあるのでしょうか。
残業は、非常時に発動するパワーに取っておく
はっきりいうと、日常的に残業するメリットはありません。
日常的に残業していると・・・
・何かあった時の工数を出せない
さらなる工数が必要なときに、すでに一杯一杯だからどうにもできない。 結果的に、期日に間に合わない。
・慣習的に残業指示しているから、本当に頼みたいときは頼みづらい
残業が当たり前になっているということは、管理職側が正確に各自の業務量を把握していないところにも原因があるでしょう。 管理職が困って、部下に何かお願いしたいときに、そのような状況でお願いできるでしょうか。 もう、みんな心身共に疲れているから、それ以上のことはしたくないでしょう
・社員のモチベーションが下がる
人間一日10時間以上も働いていれません。 集中力なんて数時間持てばいいほうですし、定時が過ぎ、残業の時間を迎えるころには疲れてきており、体力的にも集中力を保つのも容易ではありません。
こんな状態がこれから成長していく企業の姿でしょうか? 決して違うはずです。 残業はあくまで非常時用にとっておくべきです。
非常時のみにお願いするからこそ、みんな協力的になるはずです。 そして、その状況を脱出したあとにやることはひとつです。携わったみんなに「感謝の言葉をかけましょう」 照れくさかってもいいのです。 大変なことを乗り越えたからこそ、みんなで分かち合うことが大事だと思います。